悪意 (講談社文庫)

¥660円
著者:東野 圭吾 販売:講談社
115 のユーザーレビュー 平均 4.5 点 1 - 5 を表示中
未読の方は注意。
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これは一つの殺人事件を解明する物語だ。
もちろん、悪者は犯人だ。
だが、本書は最終章まで、犯人よりも殺された被害者の方が悪者に感じられるように書かれている。

はじめは卑怯で嫌な奴だという程度だが、
中盤からは本当に最低で極悪非道な、殺されても仕方ないと思えるぐらいの描写がされている。
そして加賀刑事の推理も、どんどん深くなってゆく。
死亡推定時刻から手書きのノート、写真、過去の章‥。

刑事の疑問や推理の仮説が交互に明かされ、真相を知った気になってしまう。
それが犯人本人による手記だとわかっていながら、「そうだったのか!」「やっぱり!」と
騙されてしまう。何故か。
それは犯人より被害者に対して、良くない印象を受けてしまっているからだ。
読み終えた方はお解りだろうが、最初の猫の下りだ。

読者に対して悪意を植え付ける作者からはある意味、プロとしての悪意を感じる。
本当の真相を読み終えたとき、淡々としながらも奥深く陰鬱な悪意の存在に感服する。

東野圭吾はもはや人情作家やエンターテイメント作家だという意見もあるが、
やはり一流のミステリ作家だと頷ける作品だ。
2010-09-04
たいしたどんでん返しでもない
レビューでは最後のどんでん返しがさぞかし凄そうに書かれていたので読んでみたが、たいしたどんでん返しでもなかった。
勿論、レビューをみたことである程度の覚悟はしていたからだとは思うが。
いずれにせよ、東野圭吾の本は、赤い指と手紙とこれしかまだ読んだことがないが、その中では一番引き込まれなかった作品だった。ガリレオは途中で飽きたし。手紙はかなり読み入ってしまったのだが。
2010-09-03
寒気がするようなエネルギーの詰まった悪意
殺された作家の友人の手記と,刑事の視点からの回想・独白という形で進むミステリー.
犯人の仕掛けたトリックは次々と明らかになって,中盤あたりで犯人が捕まってしまい
おいおいまだこんなに残ってるよ??と困惑してしまった.

しかし,次第に明らかになっていく加害者と被害者の人間像から
事件の真相にたどり着く.
通常のトリックは犯行を隠したり,自分が捕まらないために考えるものだが,
本作品ではそうではない.

他者を貶めるためにトリックを考案し,それに膨大な時間と労力を費やす.
そのあまりにも大きな負のエネルギーに寒気がする.
そこにあるのは怨恨とか憎悪といった因果関係のはっきりした感情ではなく
悪意としか表現のしようのないドス黒い感情である.

東野作品ではテーマ性,文学性においてはピカイチの一作.
2010-08-20
レビューなど読まずに・・・
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最初に言っておきます。

レビューなど読まずに「悪意」を読んで下さい!!!

この作品は「仕掛け」を知ってしまっては魅力が半減してしまいます。
この本に対する予備知識は無ければ無いだけ良いでしょう。

ですので私はなるべく内容に触れません。
(本当は色々語りたいのですが…)
ただひとつ、悲しく、切ない雰囲気の作品である事だけは書いておきます。
ですので、明るい作品が好きな人にはオススメしません。


今まで面倒くささから本をあまり読んでこなかった私ですが、
こんなにも面白いものもあったのか!と
頭をぶん殴られたような衝撃を受けました。

これを期に他の東野圭吾作品も読んでみようと思います。
それだけの「引力」がありました。

とにかく、面白かったです。
2010-08-19
東野作品ランキングトップ10内
東野作品はよく読んでいますが、読むのが2度目のこの作品。
やっぱり上手にできています。
「悪意」だなと最後は納得!

悪意のある人とかかわりあいたくないものだし
悪意ほど醜いものはないなというのが学べる本。
文章とミステリーのうまさを読みたいと思った時に
何度でも読める本!
2010-07-21
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